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アマハジ~南城

敷地面積: 280.33m2
延床面積: 116.52m2
ウージ畑。のどかな田園の風景にゆったりとした時間が流れている。

小高い丘の上に建つ小さな教会のような。。。

そんなことをふと思った昼下がり。それがこの敷地との初めての会話だった。
建築はそんなイメージの中で出来上がっていく幸せなケースもまれにある。
しかし現実はそうもいかない。

予算は厳しい中、家族4人の住まいをいかに作るか。
所要室を捻出した上でいかに空間を表現出来るか。
コストが厳しい場合、極限まで必要な価値を見逃さず、その上で不要と判断したモノに
ついてはいさぎよく捨てる。足す設計ではなく減らす設計をする。
全てが便利になった時代だからこそ、全てケアされたかゆいところに手が届く設計ではなく、 限られたコストの中で普遍的な価値を家族、自然の中にいかに見つけ出せるか。

与那原の家、南城の家に次ぐ、沖縄CAVEの3作品目である。
この一連の作品群は共通してローコストである。
贅肉は一切無い。いかに普遍的な価値を見い出すか。それがテーマだ。
そこで辿り着いた答えが呼吸出来る構造物である。光、風、家族のシェルター。
かゆいところに手が届く家ではなく、家族の手の平のような家。
そんなことを考えている。