白河の森
敷地は区画整理された閑静な住宅街にある。
敷地の奥にある原生林を建物に導き、風の道をつくることを直感的に感じた。
沖縄の強い陽射し、湿気、台風に耐え、そしていつも笑顔の絶えない家族の住処のあるべき姿を求めた。
ここでは奥行き3メートルを超える大きなパーゴラを採用し、植物と共に緑溢れる木漏れ陽の空間をつくった。
建物をコートハウスとし、豊かな半屋外空間を室内と一体に設けることにより、日常的に使用されるテラスとして、より活発で濃密な家族の場となることを期待している。
コートハウスとすることで台風対策と同時にテラスに樹を植え室内に木漏れ陽空間を生み出している。湿気に対しては、適切な床レベルの設定と共に通風の道を確保している。
室内の各部に設けられたグリーンスペースは日常の生活に潤いをもたらし、空間に柔らかさを生み出す。
沖縄の風土に根ざした建築を考える。その延長線には沖縄の家族愛が存在している。
風土とはその土地の環境、文化、そして最後は人である、と沖縄から教えられた。