出会い。
先日、僕のお気に入りの場所で蚊と格闘しながら、
いつものようにスケッチをしていると、
じぃーーっと、
こっちを見ている人がいる。。
確かに一般の方からすると建築をやっている人間は、建物の軒先の変なところにカメラを向けたり、手でコンコンと素材を確認したり、と不審に思われがち、なのだが。
まだ、じぃーーっと、
こっちを見ている人がいる。。
スケッチをし続けた後、お気に入りの縁側で風を楽しんでいると、
先ほどの方が、
『設計してるの?』
『あ、はい…?』
『今度、本をあげるよ。』
『えっ…?』
2日後の朝、
その方が大切にされている本を頂いた。
そのうちの1冊は、本がバラバラになっており、特に愛用されていた様子が良く分かる、紐で束ねた昭和25年に発刊された建築の技術本。
『師匠から貰った本でもうやめたからあげるよ。』
建築をつくる、ということは苦難の連続だけど、少しだけ頑張ってやっていると、この様な出会いとご縁を神様が与えてくださる。また今日から頑張ろうと思った。
僕にとって一生忘れられない出来事だった。
将来、僕も、いつかどこかで出会った建築を想っている人に、この方に頂いた本と僕が愛した本をそえて、手渡したいと思った。
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